電子部品の「受動部品」と「能動部品」(MECEじゃない)

電子部品を大きく二分するカテゴリとして、「能動部品」と「受動部品」がある。

よく見られる範囲[1] [2] [3]では、以下のようにカテゴリ分けされる。

#能動部品の例

  • トランジスタ(含 FET)
  • ダイオード
  • IC類

#受動部品の例

  • コイル
  • 抵抗器
  • コンデンサ

#定義

上で挙げた参考ページの趣旨をまとめると、能動部品と受動部品は、それぞれ以下のように定義されるようである。

  • 受動部品:外部から供給されたエネルギーを消費・蓄積・放出する部品
  • 能動部品:外部から供給されたエネルギ-を増幅・整流する部品

…… MECEでない!!

おれは、おこっています。

ICもエネルギーは消費するよ!!!

そんなわけで、おれにはこの分類の意味がよくわからないと思った。

単に回路の基本要素であるLCRとそれ以外を分けたいだけのような気もするし、それならLCRと呼べばよい。

確かに回路設計の際に「このICを使って……」から考えはじめることはあっても、「この抵抗を使って……」から考え始めることはまずないだろうから、
その意味で気持ち的な意味はわかるのだけれど、それ以上に意味のある用語とはとても思えず、
この分類がしばしば電子工作の本のはじめに出てくるのも、甚だ無意味でないかと思う。

そう思ったよ、という記事でした。


  1. 新人エンジニアの赤面ブログ 『受動部品・能動部品とは!それぞれの違いについて!』 - 半導体事業 - マクニカ ↩︎

  2. 能動部品と受動部品 - パナソニック ↩︎

  3. 『受動部品』と『能動部品』の違いと一覧! - Electrical Information ↩︎