無理しろ、あるいは勉強しろ、という話
帰省していて、色々考えたので、書く。
#勉強することについて考えた件
帰省しているので、祖父母に会いに行った。祖父母が元気そうでよかった。
祖父が電気の勉強をしていたころの[1] 書籍を譲り受けた。
譲り受けた、とは書いたが、実際のところ「救い出した」と言った方が正しかろう。
私がつくばにいる間に、彼が持っている本の大部分を整理してブックオフに売ろうとしていたところを、母がその本のうち特に古く、持って行ってもただ処分されてしまいそうなものを「祐がもらうかもしれんから」と留めておいてくれたらしい。母は確実にその内容どころかタイトルすら理解していないはずだが、本そのものの扱いのセンスに関しては本当に長けていると思う。助かった。
祖父から譲り受けたのは、電気数学や微積など数学の本(どれも戦後期に書かれたもの)、シーケンス制御やトランジスタ回路に関するもの(これは80sとか)。
本としては、まだあまり古すぎるわけでもなく(古本屋に行けば戦後期の本はまだ買えるので)、その価値はそれほど高くないようにも思える[2] が、祖父が使ったものであることに価値があった。
書き込みの跡やメモの数が、本人の勉強の程度を感じさせる。
今ではやさしいおもしろじいさんである彼も、また技術に愛があり、技術の勉強をしていたのだなあと直に感じることができた。
加えて、マークやメモの方法や内容が自分とそっくりで、ああそういうことなんだと、どこか腑に落ちるような思いがした。
以下は、祖父の本(過渡現象に関する本)と、自分の以前読んでいた論文を並べたもの。
あと、雑に引用されがちな『正義と微笑』(太宰治)の有名な「カルチベート」の一節も、そういうことなんだと、なんだか整理がついたような気がした。
#もうちょっとやれる気がした件
先のことは、学生である/まだ長くこの世を生きることを想定された年代の 身分の人間としては、大変 encourage された。
思えばここ最近、たくさん活動をしている気になっているが、考えれば大したことはしていない。
ことCSの勉強に関して言えば、昨年よりも"流れ"はある。もう澱んではいない。でもどこか、"圧"が足りないと感じている。
精神をやるとめんどくさいことは理解したので調整はすべきなのだろうが[3]、でもやはり私は無理している方が自分にも、外から見ても、しっくりくるんだろうと思う。
もう少し無理をしないといけない。時間を使い、脳みそを使わないといけない。今圧を上げておかないと、将来的に図書館にすら行かない大人になる気がする。それはあまりにも残念だ。
無理をすることに関連して、無限に時間を溶かす能力がもはや効果を持たなくなったということも感じつつある。先日鍵アカでツイートした内容を、掲載しておく。
なんかそろそろ「無限に(特定の好きなこと)に時間を注ぎ込む能力があります」だけでは勝負できなくなってきた感じがあるな。時間当たりの作業/学習の効率化を考え始めないといけない感じがする 無限に時間を注ぎ込むの、恵まれて得た環境であり能力でもあると思っていて、自分はこれができたので計算機を比較的早期にある程度ものにできたが、大学生それだけではやっていけないのはそれはそうという話で……
#自分の実力がわからない件
今、なぜ無理ができていないのかを考えると、理由は大きく2つに見える。
一つは怖さ。もう一つは自分の実力が自分でわからないこと。
怖さについては、すでに過去のpostで言及したのでこれ以上述べることはなく、未だそれが克服できずにいる、という話である。
残る「自分の実力が自分でわからない」という事象であるが、これは過去に自覚していた(未踏ジュニア前後)ので、それを克服し、最低限の力があることを確かめるために APの試験を受けた。
本当のことを言えば、そこで落ちていた方がよかったし、落ちるはずだった。きっと自分は情報の基礎能力が欠落していて、上辺だけで技術をやっている--そう思い込んでいたし、実際そのはずだった。それで失望して、地道に技術をやろうとなるはずだった。が、中途半端にできてしまったので、結局自分の実力はわからなかった。この秋SCを受けようとしているが、今度こそ落ちるはずである。
危険物は正直あまり難しいはずだとは思っていなかったが、まあ一応「難しい」(誰にとって?)みたいなネット上の煽り記事も存在はするので、「落ちたらダサい」駆動で勉強した。
どれも「X時間の勉強が必要です」「難しい」「高く評価される」みたいな煽りだけで、そんなに難しくもなければ、実力を測るのにも適してないんだろうと思った。[4]
#何者になろうかわからない件 (何者にもなれない件)
そんなこんななので、もうもはや技術屋さんを職業にするのはないかもなみたいな気持ちにすらなってきた。
技術に対してメンヘラなので、技術ができないと精神が落ち込み、技術ができると調子がいい。そんな感じなので、技術を仕事にしてしまうと精神に悪い感じがする。
「何になりたいのですか。」「ソフトウェアエンジニアです」過去にINT_MAX
回答えたこの回答も、そろそろ過去のものになるのかもしれない。
では、今の私は、「何になりたいのですか」
-- なんか図書館職員にでもなりたいなあと思っている。
これも図書館職員をナメた発言ですよね。ほんとすみません。だから結局そうもなれないんだろうなと思います。
こんなこと言って、結局なあなあで技術職やってそうだ。
結局何者にもなれないんだろうな。[5]
畏れ多くも希望を言えば、やさしいおもしろじいさんになれれば本望だ。
#近況
最近はUnikernelとか、仮想化とか、その辺りを徘徊しています。
あと、ここ2週間くらいは栗東に帰っています。
スペイン語も勉強しています。
それ以外に特に言うことはないのですが、ほどほどに元気です。